ミュージカル「Les Miserables」観劇&日本食ディナー

ホール入口にて。

昨年秋、アメリカツアーの「レ・ミゼラブル」がヒューストンに来ることを知りました。心待ちにしていたこの公演。今後しばらくは観劇などする余裕がなくなるはずなので、仲締めにはふさわしい作品です。初めは夫と2人で行く予定だったのですが、ニュージーランド人とベネズエラ人の友人夫妻にそのことを話すと「私たちも行きたい!」と即答。後日、もう一組のベネズエラ人夫妻にも声をかけてみると、こちらも「行きたい」と。さらには、彼らの母国の友人夫妻が丁度アメリカに旅行にやって来るので一緒に、ということになり、結果、8人でのミュージカル鑑賞となったのでした。


私にとって「RENT」と並んで大好物のミュージカル「Les Miserables」ですが、岩谷時子氏らによる素晴らしい日本語訳でアタマにインプットされているので、本場の英語はどんな風に聞こえるのか興味津々でした。舞台進行は日本版とまったく同じ。全米ツアー公演ということもあってか円形回転舞台はありませんでしたが、俳優さんの熱演もあって日本と同じ感動を味わうことができました。印象に残ったのは、口跡がよく迫力のジャベールと、お坊ちゃまぶりで笑いすら呼んでいた澄んだ声のマリウス。総じて、俳優のレベルは高いな〜と思わせました。またフィナーレへの盛り上がりが見事で、最後はウルウル。演奏が終わると同時に、スタンディング・オベーションとなりました。


ヒューストンに来て数回目のミュージカル鑑賞でしたが、今回初めて満席を経験しました。また、お客の年齢層が高い!リピーターと思われる面々が多く、食い入るように見入っているご年配の方もいました。フランス革命以降を背景とした作品ですが、アメリカでも十分に受けいれられているようです。罪を悔い改め波乱万丈の人生最後に静かに神に召されていく主人公にはいつでも涙してしまいますし、自由を勝ち取るべく立ち上がり敗れゆく学生たちが、テキサンにとっては「アラモの砦」に重なるのかもしれません。友人Pさんも、私と同じ場面で「泣いたわ〜」と言っており、ミュージカルに国境はないのだなと思いました。


舞台後は、友人たちを誘ってアップタウンの日本料理屋へ。私たちも初めてのお店でしたが、評判通りなかなかの味でした。夫が「サッポロ・ビール」を飲んでいるのを見て、男性陣が「僕も僕も」と注文しているのが面白かったです。友人たちとの観劇とディナー。全身で感動できた1日でした。


添付動画は、1995年に行われた10周年記念コンサートのフィナーレの様子です。17カ国のジャン・バルジャンが、それぞれの母国語で「民衆の歌」(Do You Hear the People Sing? )と「ワン・デイ・モア」(One Day More! )を歌い継いでいます。日本からは鹿賀丈史氏です。