日米ドラマの違い。

この最近、日本の連続TVドラマを2本見ました。昨年話題になった(のですよね?)「流星の絆」と「薔薇のない花屋」です。友人からDVDに落としてもらっていたのを、やっとまとめて見る時間ができました。双方とても面白く見たのですが、非常に日本っぽいドラマ仕立てであって、こういったTVドラマはアメリカでは絶対に作られないのだろうなと思いました。


日本のTVドラマは1クール3ヶ月、1回50分×十数回というのが基本かと思います。ほか、NHK朝の連ドラや大河ドラマのような半年・1年クールのものや、単発2時間もの、昼の帯ドラ、シリーズ化されて何年にも渡って放送されるものと、かなりバラエティに富んでいますね。アメリカのTVドラマは、「Soap Opera」が日本の昼の帯ドラにあたりますが、prime-timeの一般ドラマは、登場人物はそのままにひたすらシリーズ化されるものが多いようです。


英語の先生に伺ったところ、「アメリカのTVドラマは『最後』を想定しないで始まることがほとんど。人気があれば同じシチュエーションで何年でも続くし、逆に人気がなくなれば打ち切り。プロデューサーが打ち切り判断したり、脚本が書かれないようなよっぽどのことがない限り、当初から『シリーズ化想定』」とのことです。日本の1クールドラマは、必ずラストシーンを想定しているはずだし(たとえ開始当初に出来上がっていなかったとしても)、その落としどころがあるからこそ1クールドラマと成り得ているので、アメリカのドラマ作りとは全く異なる手法。「ラストが重要なドラマはどうするのか?」と先生に質問したところ、「そういった内容は映画になる」のだそうです。なるほど〜。


日本にも、役者がよかったり、キャラクターが立っていたり、設定が面白かったりしてシリーズ化される、刑事ドラマやホームドラマや勧善懲悪の時代劇があります。シリーズ化作品は安心して見ていられるもの。でも、それだけではなく、長くも短くもない1クールドラマもなくならないで欲しいものです。