日墨建築談義。

先日のディスポーザーに続き、本日はキッチンとバスルームの蛇口とゲストトイレの修理で、メインテナンス・パーソンに来てもらいました。今回は私の失敗でなく(笑)、3年近く住んでいるゆえの綻びが原因で、水の出が悪くなったり漏れがでてきたり、逆に水がしっかり止まらなくなったりといった症状です。先日と同じおじさんがお昼時にやって来てくれました。


修理にはかなり時間を要しまして、その間、いろいろと話をしました。顔見知りでも今までそんなに会話したことがなかったので、初めて「日本から来た」と言うと、彼はメキシコ出身で、かの地では建築を学んだのだそう。そして唐突に、「Kenzo TangeとArata Isozakiは素晴らしい」と熱く語り始めました。「丹下健三」「磯崎新」と脳内変換するのに時間を要し即答できなかった私ですが、ジワジワと驚きが増してきました。建築などと縁のなさそうなヒューストンで、まさか、日本人の著名な建築家の名前を聞くとは思ってもいませんでしたから!彼らは、日本の、というより世界のTangeでありIsozakiであるのですね。スゴイ。


彼によるとメキシコには「Paper House」という和紙で作られた家があるそうで(ヒアリングが曖昧なので違ったらゴメンなさい)、彼自身も竹の枠組みと20種類以上の鮮やかな色紙を使ってランプを作ったことがあるそう。「Japanese paperは美しい」んだそうです。なにか、自分の身内が褒められたかのように嬉しかったです。「砂の庭」(枯山水のことらしい)に貝殻を埋めた庭園の話とか、メキシコのピラミッドとエジプトのピラミッドは構造が似ている謎とか、面白い話をたくさん聞くことができました。帰り際、丁度わが家に日本からお土産用に買ってきた和紙のうちわがあったので、プレゼントしました。喜んでいただけてよかったです。彼は将来日本語を学びたいんだと言っていました。是非、日本にも来てもらいたいです。私自身も、もう少しメキシコについて知りたいと思ったと同時に、古今東西のいい建築を見たいと思いました。


というわけで、世界はつながっているというか、意外な場所で日本に親しんでいる人が世界にはいるんだなあと、ちょっと感動してしまいました。また、アメリカには色んな人が暮らしているんだなあと改めて実感しました。それにしても、今日は疲れましたね。修理には合計3時間ほどかかり、その間、無料英会話をしながら工程を見守りつつ、時折娘に離乳食を作って食べさせ寝かしつけなどしていたら、あっという間に夜でした。日々、こうやって飛ぶように過ぎていく毎日です。