The end of Camelot.

朝、久しぶりにTVをつけて見ると、"Ted Kennedy died."のテロップが。ケネディ家の四男で上院議員のEdward Kennedyが脳腫瘍で亡くなったというニュースでした。77歳でした。最近は入退院を繰り返しているようだったので、そうビックリする訃報ではなかったのですが、 TV各局が朝から晩までこの"Ted"一色なのには驚きました。Michael Jackson死去の時もそうでしたが、あたかも地球上からほかのニュースが消えてしまったかのようでした。


CNNでは"The end of Camelot"という文字が躍りました。辞書を引いてみると、"camelot"というのは「華やかで魅力ある時代」のことですが、アメリカにおいて固有名詞"Camelot"は、特別にケネディ政権時代を意味するのだそうです。TVで次々と流されるケネディ家の歴史は、そのままアメリカの現代史とかぶります。今から50年以上も前に、カラーのビデオカメラでプライベートを撮影している家庭。そこには、アメリカの古きよき時代の、名声も富もある名門一族が映し出されていました。Ted本人が語るケネディ家のフィルムも放映され、ちらちらとしか見れなかったのですが、非常に面白い番組でした。


そういえば、ESLで使っていた教科書も、一章分をケネディ家に割いていました。「アメリカで学ぶならケネディ家を知れ」ということでしょうか。その中でも、絶世の美男(と個人的に思います)のケネディ大統領の息子 John Kennedy, Jr.が、父より8歳若くして38歳で不慮の航空機事故で亡くなったエピソードが記憶に残っています。この事故には(も)不可解な点が数多く存在するのですね。


アメリカ国民にとって、光と闇を持つケネディ一族というのは特別の存在なんだということを思い知らされた一日でした。そして、確かに一つの時代が終わったのだと思いました。常に暗殺や陰謀の影が付きまとう家族にあって、天寿を全うできたテッドさんは、survivorとしてきっと多くのものを背負ってきたのだろうなと思います。テッド・ケネディ氏のご冥福をお祈りいたします。