災害に備えて(1)【煮炊き・飲食編】

お世話になりました、BBQグリル。

これから何回かに分けて、「ハリケーン・アイク」被災体験を踏まえた「災害への備え」について書きつづってみたいと思います。ハリケーンに限らず、災害は忘れた頃に襲ってくるもの。自分の"To Do List"として、また、少しでもこのブログをご覧になって下さっている皆さまのご参考になればと思います。


【煮炊きについて】
我が家はオール電化アパートなので、今回のように停電になると煮炊きが出来ません。最も役立ったのは、ハリケーン上陸前日に購入した「炭用BBQグリル」。$19でしたが3日連続で活躍してくれました。炭はガスや電気に比べて火力が強く持続性があり大量の食材を熱処理することができますし、燃やさない時も冷蔵庫の消臭に役立ってくれるので、用意しておいて損はないと思います。次に「カセット・ガスコンロ」。炭用BBQコンロはやはり火起こしに時間がかかりますし全身スモーキーされてしまうので、屋内の卓上「カセット・ガスコンロ」は魅力的です。が、ガス缶は意外と早くなくなるものですし、そもそも大量に自宅に保管しておくのは怖い気はしますね。できれば、「炭用BBQコンロ」と「カセット・ガスコンロ」の併用が望ましいと思います。アパートの隣人は、ガスボンベ用のBBQグリルを使っている人が多かったようです。


火がついたらまず何をしたいか。私は「お湯を沸かす」ことでした。お湯があれば温かい飲みの物やカップ麺を作れますし、フリーズドライのお米を戻すことも卵を茹でることも出来ます。問題は作ったこのお湯をどう保存するかということ。我が家にあるポットは電気の力で沸かし保温するものばかりで、お湯もすぐに冷めてしまいました。やはりここは昔ながらの「魔法瓶」です。単独で保温機能をもつポットはとても貴重です。いただいたお湯だってキープできるんですから。停電中に私たちも買いに走りました。


【飲食編】
まずは、何と言っても水。ハリケーンや台風で断水する可能性は低いとは思いますが、水はあって困るものではありませんから常日頃から備えておきたいですね。1人1日1ガロン(=約3.8リットル)が目安です。またお風呂には常に水を張っておきました。栓から水が漏れる場合はテーピングしてタオルを沈めておくと有効なようです。ほか、水を溜める空のペットボトルなども用意しておきたいですね。食べ物は缶詰、インスタント食品、お菓子類。甘いものはストレスが溜まった時にはありがたいです。


問題は冷蔵庫の中。冷蔵庫はそれ自体の機密性が高いので、1日−2日くらいは意外ともちます。その際、扉の開閉を極力しない、予め冷凍庫に大量の氷を用意しておく、腐りやすい乳製品などは冷蔵庫から冷凍庫へ移すなどの対応が必要です。冷凍庫の氷は純粋な氷に限らず、冷凍食品でも代用できます。今回一番溶けにくかったものが、ジップロック・コンテナで冷凍保存していた大量に作ったカレーの残りでした。大きな氷の塊だったのが幸いし、いただいた氷を冷凍庫に補充したり、より小さいクーラーボックスに移して保冷しながら、停電5日目の夕食として加熱処理して美味しく食べられました。やっぱり、キャンプはカレーでしょう!ほか、停電直前に作った肉ジャガなどもクーラーボックスで保冷しつつ食べられましたよ。


停電が長引くということは、冷蔵庫の食材の腐敗との闘いです。基本は、危なくなった食材からドンドン加熱処理していくことです。一旦火を通せば、かなりもちます。冷蔵庫は、収納するものが多ければその分保冷機能が落ちますから、何をもたせて何を捨てるか、どのタイミングでより小さいクーラーボックスに移すかを常に考えておく必要があります。そして最後、冷蔵庫の保冷機能がなくなったら、気前よく開けて風通しをよくします。我が家は5日目には冷蔵庫が冷蔵庫でなくなりました。



次回は(2)【光源・通信手段編】の予定です。