いろいろと動いています。

今朝TVをつけると、キューバカストロ議長の顔がドーンと。「相変わらずお元気そうな」と思っていたら、それは過去の映像で、第一線を退くというニュースだったのでした。CNNは、終日このニュースでもちきり。丁度今、ベネズエラ人の友人2人が故郷に里帰りしており、彼女たちが祖国の現状を憂う時によく出てきた名前がカストロ氏だったので、祖国で彼女達は今何を思っているのかなとメールを送ってみました。


夜は、わが町ヒューストンに、大統領候補者の1人、民主党オバマ氏がやっていました。3月4日にテキサス州予備選を控え、NBAヒューストン・ロケッツの本拠地TOYOTAセンターでの大演説会。44分に及ぶ2万人近い観衆の前での演説は、TVでも生中継されました。私たちもTV前に陣取って最後まで聞きました。


ヒューストンは、現職の共和党ブッシュ大統領の出身地、未だ影響力があるパパ・ブッシュ元大統領がほぼ共和党指名が決まったマッケイン氏を支持するなど、共和党バリバリの地です。私たちのアパート前に住む家族は、今も車に「2004年大統領選ブッシュ支持」のステッカーを貼っているくらいですから。また、今や白人率を抜くというヒスパニック系に圧倒的な人気を持つのは、ヒラリー・クリントン氏。そして、オバマ氏が標榜するクリーン・エネルギーとは無縁の石油の町。つまり、オバマ氏にとっては、敵陣真っ只中に乗り込んできたことになります。


オバマ氏は演説上手と言われているようですが、それはすべてを語っていないと思います。滑舌がよく、外国人にも聞き取りやすい流暢なスピーチということなら、ヒラリー・クリントン氏の方が上でしょう。オバマ氏の演説は、聴衆に何度も畳み掛け、印象的なフレーズを繰り返し、何より彼の人柄がにじみ出ているところに特徴があるのだと思います。さらに言うと、スピーチの構成が巧みです。演説の最後は、シンフォニーの最終楽章のように、これでもかこれでもかと盛り上げ、聴衆が思わず立ち上がり拍手と歓声が最高潮に達したところで、"Thank you, Houston !"と、右手を挙げて幕を閉じます。いや〜お見事!(夫によると、ヒューストンでは"I love you !"も付け加えられたとか。)次をまた聞きたいと思わせる演説なんですね。ヒューストン、そしてテキサス州もかなり、オバマ熱が高まったようです。日本の「小浜市」で「オバマ・フィーバー」していることは、地元紙ヒューストン・クロニクルにも掲載されましたよ。ちなみに、ヒューストン・クロニクルは、オバマ氏支持を明確にしています。


スーパーテューズデー以降、まさかの連敗続きのクリントン氏がここから巻き返すか、最終的に民主党の候補者が、共和党のマッケイン氏とどんな争いを繰り広げるのか、まだまだ先は長いです。