ベースボール・ワールドシリーズ。

日本シリーズもここ数年は見なくなっていましたが、今年は久しぶりにドップリ、ベースボールのワールドシリーズに浸りました。コロラド・ロッキーズvsボストン・レッドソックスロッキーズには松井稼頭央選手、レッドソックスには松坂大輔投手と岡島秀樹投手が所属していますから、日本でもTV中継をご覧になった方は多かったでしょう。こちらの中継の合間にも、琴の音色をバックに日本の某スポーツ紙面がドーンと映し出され、”Matshuiと MatsuzakaはJAPANでSEIBUという同じ球団にいたんだよ〜”と、繰り返し紹介されていました。


結局、レッドソックスのあっさり(?)4連勝で幕を閉じましたが、見ごたえあって面白かったです。(レッドソックスに肩入れして見ていたからかもしれませんが。)日本人選手3人についていえば、主力選手としてそれぞれに存在感がありました。負けはしましたが、攻守だけでなく1点をもぎ取る執念を見せた松井選手にはコロラドファンの声援が非常に熱かったです。彼のひたむきさがちゃんと伝わっている、異国で認知されているというのは、スゴイことですよね。松坂投手も、それまでのイマイチ状態を吹っ切った力投でさすがでした。貴重なタイムリーヒットには快投以上に驚きましたが(相手監督には相当のショックを与えたらしい)、アメリカンリーグ優勝決定シリーズ第7戦といい、やはり彼は大舞台でこそ力を発揮するのでしょう。


そして誰より、一番目立っていたのは岡島投手ではなかったでしょうか。第二戦、先発シリングの後を受け、2回と1/3をノーヒットの4三振にきってとった投球たるや、久しぶりに野球を見て鳥肌が立ちました。巨人時代の記憶が鮮明という夫は「もう、ぜんぜん、どうして、信じられない!?!」と驚きっぱなし。日本人でなくても、あのプレイは心に残るものでした。第三戦、第四戦は、それぞれホームランを浴びるという、第二戦とは正反対での目立ち方。岡島投手にしてみれば天国から地獄への心境だったかもしれませんが、このホームラン時=コロラドが一番盛り上がった瞬間でしたから、ロッキーズのファンにも忘れられない投手となったことでしょう。第三戦で特筆すべきは、ホームラン以降の打者を連続三振で打ち取って自ら火消ししたこと、第四戦も結局逆転されることなく、「踊る守護神」パペルボン(野球をやっている時は鬼の形相ですが、自ら踊るリバーダンスのDVDを発売しているという楽しい人)が後続を絶ちましたから、結果オーライの名采配。何より、どの試合もとても重要なポイントで彼が登板したということが、監督やチームの彼への信頼の高さを物語っていたと思います。伸るか反るかの大勝負、成功も失敗も紙一重、プロに賭けられているプロの生き様、カッコよかったです。いいもの見ました。