流行。

こちらに来て、とんと、流行・ハヤリモノに縁がなくなった気がします。
今、町で流行っているものって何?と思っても、
まず何処が文化の中心なのか分からない。
流行っている事柄を、どこで入手すればいいのか分からない。
となると、自然と、ハヤリを追いかける必要がなくなるというものです。


日本にいる時は、ありとあらゆる所から、新しい情報が入って来ました。
煽られるかのように、電車に乗れば、中吊り広告や駅のポスター、
町に出れば、行きかう人々のファッションや店のディスプレイや看板・陳列された書籍、
家にいても、TV・ラジオ・新聞・インターネットから。


こちらのケーブルTVなど100局はあるかと思いますが、
どうも流行とは無縁モノのように感じます。
見たい人が見るチャンネル、それだけ。視聴率って気にしているのでしょうか?
その分野での「ヒット」はあるのでしょうが、万人が一つの方向を見て、
「これが次の流行だ!」という機運がないようです。


英語がよく分からないことも作用して、自分の取り入れる流行情報量が極端に減ってもいます。
でも、それが不満かというとそうでもない。
気が楽になった感覚もあります。
噂や世の中の風潮に振り回されないで、ゆっくり考える時間がある。
そう、時間だけは異常なほどにあるのです。
一日が日本にいた時と同じ24時間とは思えないほど、タップリです。


流行や情報に追われることがないと、時間ができる。
ポーっとできるのも、アメリカの田舎暮らしの利点かもしれません。
(いつ飽きるかは、神のみぞ知る)