アメリカ生活を振り返って(1)。

案の定、ブログ更新が大変滞ってしまいました。1ヶ月半、もはやマンスリーともいえなくなりそうなブログです。こんな怠慢ブログに目を留めてくださった皆さま、どうもありがとうございます。


久しぶりの日本の夏の暑さはこたえます。単に暑さだけを言うなら、40度を越えるヒューストンの方が厳しいのですが、やっぱり日本特有の湿気の高さは、ボディブローのように体にダメージを与えます。2週間ほど前には熱中症もどき?になってしまいまして、半日ほど体調不良でした。


もともと水分はよく摂る方で、暑さには強いと自負していたのですが、ある日の午後、珍しく頭痛が襲ってきまして、次には体の関節がだるくなり、全身火照ってきて、熱を計ってみると37.4度。35度台が平熱の私にはなかなかの体温でした。おでこと首後ろにアイスノンを貼り、それを娘が面白がって剥がそうとかぶさってくるのと格闘しつつ、食欲もなくなったので風邪薬を飲んで寝たところ、翌朝には通常体に戻っていました。喉も鼻も異常がなかったし、あれはやっぱり熱中症だったのだと、思います。原因としては、うーーーん、そこそこ飲んで、買物に出かけて汗をかいて、その後は冷房の部屋にいたし、正直、前日少し寝不足だったことくらいしか思い浮かびません。知らず知らずのうちに溜まっている疲労が原因?歳だから??意外と簡単に熱中症にはかかってしまうんだなぁと、恐ろしくもある体験でした。


さてさて、このブログのクロージングに向けて、アメリカ生活で感じたことなど、アットランダムに綴ってみたいと思います。第一回の今回は、「妊婦生活」をピックアップしました。日本で妊娠出産経験のない私は、日本のそれと比べることはできないのですが、「どうも違うらしい」ということなど、挙げてみたいと思います。


あちらで見かける妊婦さん、皆さん非常に堂々としていらっしゃるというか、お腹をかばって行動しているという風情の方が少なかったです。バリバリ働いている方を多く目にしたせいでしょうか。高いヒールで闊歩している方を見たせいでしょうか。また、ピチピチのTシャツの下から、ポコンと飛び出たお腹を見せている方も多かったですねぇ。あれは目のやり場に困ります。マタニティードレスでなく、今まで着ていた洋服を妊娠しても普通に着ているのかな?日本の腹帯とは正反対ですね。もちろんマタニティー用の服も専門店や衣料を扱うスーパーでは置いてあります。そう「オシャレ」なものを追求しなければ、数は豊富でお値段もお安めです。


妊婦検診について言うと、検診の回数は日本とそう変わらないと思うのですが、赤ちゃんの発育の様子を見るために行うウルトラサンドと呼ばれる超音波診断を、アメリカでは全妊娠期を通じて、2−3回しかしないことが大きな違いでしょうか。私は日本で産婦人科をされていたアジア人の先生のクリニックに通っていたのでクリニックに装置があり、毎回超音波をしていただきましたが、これは珍しいことのようです。普通は検診を受けているクリニックでなくウルトラサウンドの施設を持つ病院に別途予約をとって、前中後期のタイミングを図った上で、赤ちゃんの様子を知るのだそうです。多額な医療費・保険による措置らしいですが、私などは逆子だったので、発見が遅れると帝王切開の時期もずれてリスクが高まりますし、毎回見ていただいてよかったなぁと思いました。


定期検診には夫ないしパートナーや家族同伴でやってくるというのが普通のようでした。1人だと受付で質問されるなど、逆に目立ってしまう感じです。やはり誰かが一緒にいてくれると心強いものです。各種検査も日本よりは多かったようです。血糖値テストなどは必須でした。


あと、妊娠が分かり検診に通うようになると、主治医からマルチビタミンを処方されます。必ず毎日服用することを言われ、それは出産後数ヶ月にまで及びました。先生曰く、このビタミンのおかげでどんな妊婦も貧血もなく、産後の快復も早く翌日には帰宅できるのだ、とのことです。これはそうかもなぁと思いました。実際小さめに生まれた娘も元気でしたし、母体の快復は早かったですし、帝王切開でも2泊目には退院許可が下りていましたから。特にジャンクフード天国のアメリカで、妊婦にいい食物を摂るといっても限界があるので、私としては大変ありがたいビタミン様々でした。


妊娠が分かった時、アメリカ人の知人からは「魚は食べちゃだめよ」と言われました。妊婦期、生魚はもちろん、魚類全般をアメリカ人は食べないようですね。「私は日本人だから魚食べちゃうもん」と鼻息荒かったものの、自然と魚の缶詰やお刺身は避けていました。郷に入れば郷に従えですね。それは赤ちゃんにも言えることで、あちらの離乳食コーナーで魚を見たことは全くなかったです。白身魚を推奨する日本とは随分と違うなあと思いました。


あと、妊娠を周囲に告げる時期、これに差があるように思いました。日本の場合、安定期に入ってから家族以外の周りの方にお伝えすることが多いと聞いていますが、アメリカは皆さんすごく妊娠の早い時期にオープンにされるのではないでしょうか。私の場合も、夫の海外出張が私の妊娠初期にぶつかってしまい、身寄りがいないアメリカなので、夫が会社の方に事情を話して、キャンセルしてもらいました。思いがけなく早い告知となりましたが、会社の女性のみならず男性の方も「初期こそ安静に」と事情をよく分かってくださり、驚くと同時に感謝の気持ちで一杯になりました。宗教観からか、「赤ちゃんは皆への授かりもの」という意識が高いのか、物質的ということだけでなく、気持ちの面で、皆が赤ん坊を歓待している空気というものを、アメリカという国で味わった気がします。