日本版「RENT」。

申し訳ないほど時間が経ってしまったのですが、昨年末に日本で観劇したミュージカル「RENT」について書き留めておきたいと思います。先に観劇していた友人評がよかったのでテンションを高めて観に行ったのですが、期待に違わずよかったです〜。日本版の初演(1998、1999年)は未見なので、今回初めてこのミュージカルの日本語の歌詞を実体験したことになります。


観劇の前は腹ごしらえ。コリドー街の「嘉泉」で坦々麺&マーボー豆腐に舌鼓。リーズナブルなお値段で、これだけの味とサービスに出会える銀座に感動。残念ながらこのお店はビルの都合で今月半ばに閉店だそうなので、ご興味のある方はお早めに。ヒューストンには四川料理の中華屋さんは見当たらないんですよ。探せばあるのかもしれないけれど。メキシカンとかスパイシーな料理店は多いですが、極東アジアの辛味はアメリカ人には厳しいのかな。韓国料理店も韓国人が多く住む地域にしかないですし。


ランチ後、ちょっと早めに劇場前を通ると数十人の人混みが。当日格安チケット(エンジェル・シート?)の抽選が行われていたようです。翌日が千秋楽ということもあり、複数回観劇の方も多いのかも。我々がチケットを購入した時期には平日席など随分と空席がありましたから、開幕してから評判が上がった舞台だったのですね。


「シアタークーリエ」自体も初体験。もともと映画館「芸術座」があったところです。地下の舞台は、やはり奥行き・幅ともに狭い感はぬぐえませんが、高さはかなり余裕があったので、今回の舞台装置はその特徴を生かして随分と工夫していましたね。長テーブルがなくてちょっと驚きましたけど、うまくアレンジしていました。(でもやっぱり長テーブルのエンジェル・パフォーマンスや、"La Vie Boheme"は見たかったなぁ)


全編を通して、耳が英語版の歌詞に慣れている分、どうしても日本語の音節に引っかかりはありますが、うまく訳されていたのではないかなと思いました。役者はほとんど初見の方ばかりでしたけれど、皆さん歌が上手でしたね。おまけにオリジナルキャストに声質が似ている人が多かったし。特にジョアンヌ役のShihoさん。コリンズ役の米倉利紀氏はさすがの貫禄で目立っていたと思います。ベニー役の白川侑二朗氏はもう少し長く見たかったな。キャストの中では一番の有名俳優(?)マーク役の森山未來氏。役どころがストーリーテラーかつ作品中最も「普通な人」なので、目立つことよりまとめることがテーマかと思いますが、違和感なく溶け込んでいたと思います。ダンスや身のこなしはお見事ですね。


あと、特筆すべきは生バンドの上手さ!キーボードを増やしていたようで、一つ一つの音をとても大切に演奏していたと思います。振り切ってしまうようなパフォーマンスではなく、非常にメロディアスで丁寧なバンドでした。このバンドだけでのコンサートも期待したいくらい。US版から進化した日本版を聴くことができて大満足でした。


ブロードウェイでは終わったものの、「RENT」の全米ツアー公演は続いています。この春のヒューストン公演では、オリジナルキャストのアンソニー・ラップ(マーク役)とアダム・パスカル(ロジャー役)がやってくる!と興奮していたら、夏には同メンバーで日本へも遠征するようですね。今回観るのは難しいと思いますが、ご覧になった方がいらしたら、是非感想をお聞かせください。


もうひとつ、DVD情報。ブロードウェイ千秋楽公演の映画「RENT:Filmed Live on Broadway」を見た話を以前しましたが(参照:2008/9/28【映画】劇×シネ「RENT」)、今月これがDVDとBlu-rayで全米一般発売されました。DVDはUSのリージョン1対応ですが、Blu-rayだと北米と日本が同じリージョンだそうで、日本のデッキでも再生可能だそうです。日本版発売の話は今のところ未定みたいなのが残念。

Rent: Filmed Live on Broadway [DVD] [Import]

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