コミュニティーカレッジのESL。【各国結婚事情】

今、勉強している章のテーマが、"Weddings"。記事も例文も問題も「結婚」にまつわるものばかり。その都度、先生や各国生徒がお国の結婚事情を説明するので、なかなか興味深い話が聞けます。教科書(2006年版)によると、アメリカ人結婚式の85%は教会やシナゴーグで行われ、人気のハネムーン先はハワイ、8月が最も望ましい結婚月で、最も望ましい結婚お祝いは現金なんだとか。また、結婚費用は年々増加しており、「200人のゲストに対して$20,000〜$25,000」が平均値だそうです。この費用、昔は全額花嫁の両親持ちが普通だったそうですが、現在は新郎新婦ともに高齢化しているので、本人たちがローンを組んで負担することもしばしばになったそうです。


丁度、先生の娘さんが結婚されるそうで、「私たち(花嫁両親)はハネムーン代を持つことになった」と話していました。私のイメージでは、アメリカは早くに親離れする(家を出て行くだけ?)から親の結婚費用負担は少ないのかと思っていましたが、意外でしたね。昨年娘さんを嫁がせたという中国人の生徒さんも、花嫁側の負担(金銭だけでなく)の大変さを熱弁していました。対して、メキシコ人は、「結婚費用は花婿側の両親か花婿が持つもの」なんだそうです。結婚指輪も含めて費用がお安めにあがるよう花嫁も協力するとか。「愛があればどんなに安い指輪だっていいのよ!」みたいな発言をしたメキシコ人女性に、皆で拍手しました。インドでは伝統的な金の首飾りが贈られるお酒厳禁の結婚式、ベトナムでは2−3日に渡って結婚式が行われるそうです。話のなりゆきで「日本はどう?」とも聞かれるわけですが、「日本人の結婚スタイルは千差万別、神社でもお寺でも教会でもレストランでも挙式するし、規模も費用負担もケースバイケースです。」と答えた(つもり)のですが、合ってますかね?たしかに、日本人ほど好き勝手な結婚式スタイルを持つ国民はいないのかも。


結婚をお祝いする側からは、"shower"の話。バスルームの水が出るシャワーではありませんよ。私は最初それと勘違いして全然話が通じませんでした(苦笑)。"Wedding shower"とは結婚式前2週間から6週間前に花嫁さん(しばしば花婿さんも)のために開かれるパーティーのことです。パーティーの趣旨は、新婚生活を助けるプレゼントを渡すことにあります。新婦のリクエストに沿ったタオルや調理道具、リネン類を贈るのが普通だそうです。このパーティーを主催するのは、 "Bridesmaid"を頼まれるような近しい友人で、複数の場合も多く、彼女達がさらに新郎新婦の友人や関係者を招待します。先生の話によると、花嫁が近しいなら、この"Wedding shower"でお祝いをしたほかに、別途個人的に結婚お祝いをするらしいです。その際、花嫁花婿がお店に欲しいものリストを登録していることも多いので、その中から適当なものを選ぶか現金を贈ります。一般的な結婚お祝いにかけるコストは$100で、状況に応じて上下させるということです。


さて、数週間前に先生が教会の"Wedding Shower"に招待されたそうで、そのパーティーは12人のホステスに175人のゲストだったとか!そんなに友だちがいるの?きっと、スゴイお祝いをもらったんでしょうね。で、"Wedding shower"に来てくれた人を、新郎新婦が結婚式に招待することは常識だそうで、"shower"でお祝いだけもらってトンづらしてしまうと、大変なこと(村八分か)になるということです。タダより高いものはないです。"shower"には、ほかにも花嫁へのギフトを台所まわりに限った"Kitchen shower"や、出産の近づいた妊婦のための"Baby shower"など、いろいろと応用があります。


冠婚葬祭は、生活の中で一番伝統的なものが残っているものですから、国の個性が出て面白いですね。